JPMのTPX先物売りは国内銀行でした

 

12/13~12/17の主体別売買動向によると、都銀・地銀がTPX先物で3000億売り越しになっていることがわかります。この週はJPMから大きな売り手口が出ていましたが、この背景には国内系の銀行がいたようです。規模からすると、地銀とは考えづらく、大規模な都市銀行とみてまず間違いないでしょう。どういった背景があるのかが問題になりますが、考えられるのは大きく分けて2つのパターンでしょう。①純粋なポジション調整、②集計から漏れた買いが走っていて、ネットフラットになっている。

 

①純粋なポジション調整

この可能性はなかなか想像しづらいでしょう。このJPMのトレードは手法がすべて同様であり、1機関によって行われたと考えられます。3000億もの投資判断を下せる国内金融機関はほぼ皆無に等しく、本当にとてつもないイベントの時のみにこの規模のフローが現れます。バブル来の高値を付けていることを一大イベントと考えられなくはないのでしょうが、そこまで大胆にエクスポージャーを減らすのはちょっと考えづらいです。

国内金法が大胆にエクスポージャーの調整を行った例としては、2016年のBrexitがあります。この際、国内の金融法人はプットオプションを合計15000枚以上買い越し、インプライドボラティリティは上昇、スキューが強烈に立つこととなりました。

・日経平均ボラティリティ指数(5年チャート)

日経平均ボラティリティー・インデックス

 

②集計から漏れた買いが走っていた

主体別売買動向では都銀・地銀に計上されなかった買いがあった可能性もあります。自己勘定の買い越し額は、日銀ETF買い入れを考慮してもなお、大きすぎるように感じますが、先物を売る一方で、自己勘定を通じて現物株のエクスポージャーを調整していた可能性もあるでしょう。例えば金融法人の中には、トータルリターンスワップを通じてエクスポージャーを調整する機関もあります。実際にいくつかの金融機関の有価証券報告書にはトータルリターンスワップを使用している旨の記載があります。この場合、相手方となる証券会社がポジションのヘッジのために、株式の売買を行うことになりますが、これは自己勘定の売買としてカウントされます。金融機関とのスワップのやり取りは、OTCでのやり取りとなり、主体別売買動向に計上はされません。

この説の問題点は、自己の買い越し幅は大きいものの、3000億の説明はつかないという点でしょうか。市場が売りで大きく反応していたことも気にかかります。

 

結論は結局出すことはできないのですが、少なくともこのオペレーションが始まった価格帯は市場に大きく意識されているようです。

22500-22700円近辺の値動きは慎重なものとなるでしょう。

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